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腸から元気に!

「腸管免疫」という言葉を聞いたことがありますか? 腸は、体の外から取り込まれた食物が通る道。ゆえに食物とともに 取り込まれる細菌やウイルスなど、有害物質に常にさらされています。そのため、腸の粘膜には体の他の部分とは異なるユニークな免疫のしくみが備わっており、健康維持に重要な働きをしています。

<腸の免疫のしくみ>

腸は、食物の消化・吸収という役割の他にも、大切な働きを果たしているのです。それが、外部からの刺激に対して体を守るというバリアー機能(=腸管免疫)です。「免疫」とは簡単に言うと「体を有害なものから守ろうとする仕組み」で、実は腸管免疫系は、免疫系全体の約6割を占める最も大きな免疫系なのです。口から体内に入ってくるものには、「食品」と「病原菌などの体に不要・有害なもの」の二種類があるといえます。腸の免疫はよくできていて、体外から入ってくるものが、必要なものか不要なものかを見分け、不要なものに対しては免疫系が働き、体外に排除しようとします。腸は腸管に病原体が侵入してくると、体にとって有害であると認識し、体内への侵入を阻止したり、菌がつくる毒素に対して中和作用を示す「IgA」という抗体を粘膜に分泌し、体外へ排除しようとします。食品も 体外から入ってくるものですが、安全で体にとって必要なものです。すると、これに対しては「免疫寛容」という仕組みが働き、免疫が抑制され、食物は排除されずに体内へ吸収されます。

<腸の免疫がうまくいかなくなるとどうなる?>

このように腸管免疫は重要なので、腸の働きに支障がでると、 体には困ったことが起きてしまいます。そのひとつが食物アレル ギ一です。本来食物は、体に必要なものなので、吸収されて排除 されない仕組みになっています。ところが腸の働きに支障がで て、消化力が弱ったりすると、食べ物が十分消化・分解されず、 大きな分子のまま腸から吸収されてしまいます。そして、アレル ギ一を起こしやすい体質の人は、その大きな分子を排除しようと して、アレルギー症状の原因となる「IgE抗体」を作ってしまう のです。その結果、発疹や嘔吐、下痢といったアレルギー症状が 起こってしまいます。これは食物アレルギーとして知られていま す。また、腸管免疫は、アレルギー疾患のひとつである花粉症に も関わっているのです。免疫系を指揮する「ヘルパーT細胞」に はTh1とTh2の2種類があります。Th1とTh2のバランスが適切だと免疫系は正常ですが、不規則な食事や栄養の偏りなど、 生活習慣の乱れによってTh1とTh2のバランスは変わります。このバランスが崩れ、Th2が優位になるとアレルギーになりやすくなってしまいます。

<腸管免疫を元気にするには?>

脂肪やタンパク質が多く野菜の少ない食事、ストレスや便秘・下痢・加齢は腸内細菌のバランスが 乱れ、腸管免疫が低下する要因となります。ストレスをためず、バランスのよい食事をとり、適度な 運動や良好な排便をこころがけることで、腸内細菌のバランスを整えましょう。また腸を 元気にする成分の例として、以下のものがあげられます。

乳酸菌・・・糖を分解し、乳酸や酢酸を産生することで、悪玉菌が住みつくのを防ぎます。 また、乳酸菌の一種であるビフイズス菌には、有害物質の 侵入を防ぐ、IgA産生を増強する働きが報告されています。また,乳酸菌を積極的にとるとTh1とTh2の免疫バランスが整い、アレルギーになりにくくなるといわれています。

食物繊維・オリゴ糖・・・これらは消化・吸収されにくく、大腸に届き、乳酸菌などの善玉菌のエサとなって増殖を助けます。
これらの素材を上手に活用して、腸から元気に過ごしましょう。

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