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健康情報  とびひ(伝染性膿痂疹)


とびひは、主として初夏から初秋に幼・小児がかかる皮膚病です。体質的に、湿疹やアトピー性皮膚炎ができやすい子供によく発症します。

●とびひとは?

引っかき傷、しっしん、虫さされ、すり傷の部位に細菌{黄色ブドウ球菌・化膿性レンサ球菌など}が感染しておこります。顔面や腕、脚などに、かゆみをともなう水疱{水ぶくれ}が次々に発生し、やがて小さくて透明な水疱は次第に大きくなって、濁った膿疱となります。水疱は破れやすく、びらん「ただれ」、痂皮{かさぶた}が生じます。水泡の中には伝染力の強い細菌が含まれていて、破れて滲み出た液が他の部位に接触することにより、次々と広がり、他人にも伝染するので{とびひ}といわれます。

●とびひの治療法は?

塗り薬や内服薬を中心に、通常は数日で治癒しますが、医師の指示に従って正しく使用することが大切です。
また、掻くことによって他の場所にうつるのを防ぐために、ガーゼで覆ったり、かゆみ止めの抗ヒスタミン剤が処方されることもあります。

●生活上の注意

・他の子供にも感染する可能性があしますので、症状がひどい時は幼稚園や保育園は休ませたほうがよいでしょう。
・まめに入浴するかシャワーで皮膚を清潔に保ちましょう。 おふろは兄弟で入るのは避けたほうがいいでしょう。    よく泡立てた石鹸で優しく洗ってください。    使用したタオルは、他の家族とは別に洗濯し、日光消毒しましょう。
・爪をキチンと切り、外から帰ったら必ず手を洗うようにしましょう。

●とびひの起炎症は?

起炎菌の90%は伝染力の強い黄色ブドウ球菌です。
黄色ブドウ球菌は主として鼻腔、被髪頭部内、腋窩、陰部などの湿度の高い部位に保菌され、そこから身体の各所に手指や衣服によって伝達され、高温多湿の夏に多発します。先に虫さされ、あせも、かぶれなどがあると、そこに黄色ブトウ球菌がついて、増殖し、とびひになります。

●増加する耐性菌

最近は、抗菌薬がききにくい耐性菌、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が増えており、約30%を占めると報告されています。
黄色ブドウ球菌には毒素を産生するタイプの菌もあり、毒素の強いタイプの菌に罹患すると重症で難渋するため、とびひとは言え侮れません。 黄色ブドウ球菌に強い抗菌力を持つセフゾンを基本内服薬として、MRSAにも相乗効果の期待できるフシジンレオ、テラ・コートリルまたはアクアチムのような抗菌薬軟膏を併用すれば、早期治癒が期待できると報告されています。

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