健康情報 大豆イソフラボン

~大豆に秘められた力~

●「畑のお肉」と大豆イソフラボン

日本人になじみの深いしょうゆや味噌、豆腐といった大豆食品は日本の食文化の原点といっても過言ではありません。これらの原料である大豆は良質のタン パク質を含むことから「畑のお肉」といわれ、その栄養価が認められてきました。近年は大豆に含まれてい イソフラボンという成分が骨粗鬆症予防や更年期の不快な症状を軽減する…など非常に優れた機能をもつことが明らかとなり、日本だけでなく、海外においても大豆への関心が高まっています。

●『大豆イソフラボン』ってなあに?

イソフラボンは大豆や葛、クローバーなどのマメ科の植物に含まれるフラボノイドと呼ばれる成分の一種です。私達が普段口にするものとしては大豆のイソフラボンが重要で特に発芽する部分の「胚軸」に多く含まれています。イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンとよく似た構造を持ち、まるでホルモンのようにエストロゲンが結合する鍵穴(受容体)にくっつくことができます。そして、女性ホルモンが不足している場合には女性ホルモンを補うように働き(弱い女性ホルモン様作用)、逆に女性ホルモンが過剰な場合には女性ホルモンを抑えるように働く(拮抗作用)という、非常に有意義な作用を示します。

●大豆イソフラボンのはたらき

<更年期障害の改善>
更年期特有の体の不調は、主に卵巣からの女性ホルモンの分泌低下によります。大豆イソフラボンの摂取によって、のぼせの回数が減ったという報告があります。
<骨粗鬆症の予防>
日本人はカルシウムの摂取量が少ないわりに骨折率がそれほど高くないという現象がみられ、大豆摂取との関係が注目されてきました。女性ホルモンは、骨からカルシウムが血中へ溶け出す骨吸収を抑える働きがあり、閉経後、女性は骨粗鬆症を引き起こしやすくなりますが、大豆イソフラボンには骨吸収を抑え、骨密度の低下を抑える働きがあります。
<高脂血症の予防>
大豆イソフラボンは悪玉コレステロールを減らし、血中脂質の酸化を抑えるので、特に閉経後の女性に多い高脂血症や動脈硬化予防に役立ちます。
<美肌、美白作用> 大豆イソフラボンはしみのもととなる黒色メラニン色素ができるのを抑えます。紫外線によるしみやそばかす、日焼けなど皮膚の色素沈着を予防する作用が報告されています。

●食事のなかにもっと大豆を取り入れましょう!

厚労省が行った国民栄養調査(平成8年度)によると「大豆や大豆製品はほとんど食べない」という人が若い世代に多く、食生活の欧米化に伴い明らかに大豆離れの傾向が見られます。これまでの疫学調査の結果からイソフラボンを1日40~50mg程度摂取するとよいと言われていますが、現在、日本人1日あたりのイソフラボン摂取量は約18mgと推定されます。いつまでもきれいで美しくあるために、女性だけでなく、若い世代の方も意識的に大豆、大豆製品をとるように心がけることが大切です。

40mgのイソフラボンをとるには・・・
豆腐1/3~半丁(100g)、  納豆1パック(約60g)、 豆乳1杯(200mg)
●骨の健康を保つにはカルシウム補給するとともにイソフラボンを利用すると効果的です。
●イソフラボンと抗酸化ビタミンのビタミンE、ビタミンCなどをとると肌の老化やシミ、ソバカスを抑えるのに効果的です。

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